local-asとは
local-asとは、BGPピアとのセッションにおいて、別のAS番号を使用してローカルASのように動作させる機能です。このコマンドを使用することで、他のASに対して異なるAS番号を提示しつつ、内部的には実際のAS番号を保持することができます。
local-asの主な用途
- AS番号の移行:
- AS番号を変更する際、旧AS番号と新AS番号を同時に使用して、ネットワークの段階的な移行を実施することができます。
local-asを使用することで、ピアとのセッションを旧AS番号で維持しつつ、内部的には新しいAS番号を使うことができます。
- AS番号を変更する際、旧AS番号と新AS番号を同時に使用して、ネットワークの段階的な移行を実施することができます。
- マルチホーミング環境:
- 複数のISPに接続している場合、ISPのAS番号を隠したり、特定のピアに対して異なるAS番号を提示することができます。これにより、BGPのルーティングポリシーやトラフィック制御を柔軟に行うことができます。
- BGPピアリングの柔軟な制御:
- 特定のピアとのセッションで、異なるAS番号を使用したい場合に便利です。たとえば、別のASとしてピアに見せつつ、内部的には実際のAS番号で運用を続けることができます。
local-asの設定
基本構文
local-asを設定するには、以下のコマンドを使用します。
router(config-router)#neighbor address local-as as-number [ no-prepend | no-prepend replace-as | dual-as]
コマンド 内容 no-prepend ASパスにローカルAS番号が追加されないようにすることができます。 replace-as 外部ピアから見たときに完全に仮想的なAS番号だけが見えるようになります。 dual-as 実際のAS、仮想的なASどちらでもeBGPネイバーを確立できます。
設定例

local-as
Router2から見てRouter1が属しているASを10として見せるように設定します。
Router1(config)#router bgp 65001
Router1(config-router)#neighbor 192.168.12.2 local-as 10
Router2では仮想ASに対して、ネイバー関係を確立しなおします。
Router1(config)#router bgp 65002
Router1(config-router)#neighbor 192.168.12.1 remote-as 10
Router2から見てAS10を認識することが出来るようになりました。

Router1でRouter2から受信したルートにはRouter2の65002に加えて、local-asの10が付与されています。

no-prepend
受信するルートに対して、仮想のAS番号を付与しないように設定します。
Router1(config)#router bgp 65001
Router1(config-router)#neighbor 192.168.12.2 local-as 10 no-prepend
Router1でRouter2から受信したルートにはlocal-asの10が付与されなくなりました。

Router2からの見え方には変化はありません。

no-prepend replace-as
eBGPピアに対して、仮想AS番号のみを認識させるように設定します。
Router1(config)#router bgp 65001
Router1(config-router)#neighbor 192.168.12.2 local-as 10 no-prepend replace-as
Router2でlocal-asのAS番号しか認識できなくなりました。

no-prepend replace-as dual-as
実際のAS、仮想ASどちらでもネイバー関係が確立できるように設定します。
Router1(config)#router bgp 65001
Router1(config-router)#neighbor 192.168.12.2 local-as 10 no-prepend replace-as dual-as
Router2で実際のAS番号とネイバー関係を確立することが出来るようになりました。
Router2(config)#router bgp 65002
Router2(config-router)#neighbor 192.168.12.1 remote-as 65001
Router2(config-router)#
*Sep 16 11:32:04.883: %BGP-3-NOTIFICATION: sent to neighbor 192.168.12.1 6/6 (Other Configuration Change) 0 bytes
*Sep 16 11:32:04.883: %BGP-5-NBR_RESET: Neighbor 192.168.12.1 reset (Remote AS changed)
*Sep 16 11:32:04.883: %BGP-5-ADJCHANGE: neighbor 192.168.12.1 Down Capability changed
*Sep 16 11:32:04.883: %BGP_SESSION-5-ADJCHANGE: neighbor 192.168.12.1 IPv4 Unicast topology base removed from session Capability changed
*Sep 16 11:32:05.012: %BGP-5-ADJCHANGE: neighbor 192.168.12.1 Up
実際のAS番号とネイバー関係が確立している場合、そちらの番号を認識して、仮想ASについては認識していません。

