Cisco Network Based Application Recognition (NBAR)とは
NBAR(Network-Based Application Recognition)とは、ネットワークデバイスがアプリケーションレベルのトラフィックを識別し、その識別結果に基づいてトラフィックを分類、制御するための技術です。NBARは、単純なポート番号やIPアドレスに基づくトラフィック分類ではなく、アプリケーションの内容を解析して分類できるため、より細かい制御が可能になります。
NBARの特徴と機能
- アプリケーションレベルの識別:
- NBARは、HTTP、HTTPS、P2P(ピアツーピア)、VoIP、ストリーミングメディア、クラウドアプリケーションなど、さまざまなアプリケーションを識別します。
- アプリケーションレベルの識別により、同じポート番号を使用する異なるアプリケーションを区別できるため、より精密なトラフィック管理が可能になります。
- QoSポリシーの適用:
- NBARを使用して識別されたアプリケーショントラフィックに対して、特定のQoSポリシーを適用できます。たとえば、特定のアプリケーションに対して優先的な帯域幅を割り当てたり、遅延を最小限に抑えたりすることができます。
- プロトコルの自動更新:
- CiscoはNBARのプロトコルパック(Protocol Pack)を提供しており、これにより新しいアプリケーションやプロトコルの識別が可能になります。これにより、ネットワーク管理者は定期的にNBARのプロトコル定義を更新し、最新のアプリケーションに対応できます。
NBARの設定例
NBARを有効化
NBARは、インターフェース上で有効化する必要があります。多くの場合、NBARはデフォルトで有効ですが、必要に応じて確認・有効化します。
Switch(config)#interface GigabitEthernet0/1
Switch(config-if)#ip nbar protocol-discovery
Class Mapでアプリケーションを識別
NBARを使用して特定のアプリケーションを識別し、Class Mapで分類します。
protocolではNBARが対応しているプロトコルを指定できます。httpsの場合は下記のように設定します。
Switch(config)#class-map HTTPS
Switch(config-cmap)#match protocol https
Switch(config-cmap)#exit
Policy Mapの定義、IFの適応
分類されたトラフィックに対してQoSポリシーを定義してIFに適用させます。
Switch(config)#policy-map QOS_POLICY
Switch(config-pmap)#class WEB_TRAFFIC
Switch(config-pmap-c)#bandwidth 10000
Switch(config-pmap)#class class-default
Switch(config-pmap-c)#fair-queue
Switch(config-pmap)#exit
Switch(config)#interface GigabitEthernet0/1
Switch(config-if)#service-policy input QOS_POLICY