EIGRP グレースフル シャットダウン

EIGRP グレースフル シャットダウンとは

EIGRPのグレースフル シャットダウン(Graceful Shutdown)は、EIGRPプロセスを停止する際に、ネットワークの中断を最小限に抑えるためのメカニズムです。通常、EIGRPプロセスを無効化する場合、そのルータに関するルートはただちに削除されますが、グレースフルシャットダウンを使用すると、EIGRPはネイバーに通知を行い、ルーティングテーブルを適切に更新させることで、ネットワーク全体における影響を最小限にします。

グレースフルシャットダウンのトリガー

グレースフルシャットダウンのトリガーとして具体的に以下のような動作があります。

  • no router eigrp コマンドが入力された。
  • no network コマンドが入力された。
  • clear ip eigrp neighbor コマンドが入力された。
  • ルータがリロードされた。

動作確認

非グレースフルシャットダウン

インターフェイスのシャットダウン

R1のGi0/0でshutdownを実行します。

R2はGi0/0がshutdownされたことを認識するのに少し時がかかったため、すぐにEIGRPのネイバーが切断されるのではなく、ホールドタイマーが期限切れとなったため隣接関係が失われたことを示すログが出力されます。

ルータのリロード

R1を再起動します。

公式のドキュメント等ではルータ再起動もグレースフルシャットダウンのトリガーとなっているのですが、CMLの環境上ではグレースフルシャットダウンとはならず、ホールドタイマーの期限切れでネイバーがダウンとなりました。

グレースフルシャットダウン

no router eigrp

今度はグレースフルシャットダウンの動作を確認するため、no router eigrpコマンドを実行します。

R2でR1との隣接関係が切れたことを示すログがすぐに出力されました。

no network

no networkコマンドを実行します。

同じくR2でR1との隣接関係が切れたことを示すログがすぐに出力されました。

clear ip eigrp neighbor

clear ip eigrp neighborコマンドを実行します。

同じくR2でR1との隣接関係が切れたことを示すログがすぐに出力されました。ただし、そのあとすぐにネイバー関係がアップしています。

OSPFプロセスのshutdown

R1のrouterコンフィギュレーションモードでshuwdownを実施します。

R2でR1との隣接関係が切れたことを示すログがすぐに出力されました。

パケットの中身

グレースフルシャットダウン時に具体的にどのようなパケットが送信されているか確認をします。
以下が通常時のhelloパケットの中身です。


以下がグレースフルシャットダウン時のhelloパケットの中身です。
上記の通常時のhelloパケットのK値と違い、すべて255と設定されています。K値の255という数字の意味はメトリック要素が計算に使用されない、そのルートが無効であることを示します。このようなパケットを受信することで、R2はR1までのルートが到達不可能を判断してネイバー関係がダウンとなります。

参考文献

EIGRP の一般的な問題のトラブルシューティング