目次
IPv6とIPv4の違い
IPv6とIPv4のヘッダフォーマットの違いを見ていきましょう。
まずはIPv4のヘッダフォーマットから見ていきます。

| フィールド | 説明 | IPv6では |
| バージョン | IPv4を示す「0100」が入ります | 存在する |
| ヘッダ長 | IPv4のヘッダの長さを表します。 4オクテット(32ビット)単位と決まりがあります。 | 存在しない |
| サービスタイプ(ToS) | おもにQoSで使用されるフィールドで 6bitの64段階のDSCPによる優先度を定義します 残りの2bitはECSという輻輳制御で使用されます。 | 存在する |
| パケット長 | IPパケット全体の長さを表します。 | 存在する |
| 識別子 | 断片化(フラグメンテーション)が発生した際に使用する フィールドです。 断片化されたパケットは同一のも二になるのでパケットの 復元に用いることができます。 | 存在しない |
| フラグ | 断片化の制御をします。 1ビット目は常に0です。 2ビット目は1でフラグメントを禁止、 0でフラグメントを許可します。DFビットとも言います。 3ビット目は分割された最後のビットかどうかを判断して 0なら最後のパケット、1なら後続が続くことを表します。 | 存在しない |
| フラグメント オフセット | 断片化されたパケットがどの位置にあるかを表しており、 復元に用います。 | 存在しない |
| 生存期間(TTL) | パケットの寿命とよく言われます。ルータを経由すると 1ずつ減っていき0になるとルータはパケットを破棄します。 | 存在する |
| プロトコル | TCP等上位のプロトコルを示すフィールドです。 ICMP、TCP、UDP、IPv6、EIGRP、OSPF等が よく使用されます。 | 存在する |
| ヘッドチェックサム | IPv4ヘッダの誤り検査(整合性チェック)に使用します。 設定は必須です。 | 存在しない |
| 送信元IPアドレス 宛先IPアドレス | IPv4アドレスを格納します。 | 存在する |
| オプション | IPv4の拡張機能を使用する際に使用するフィールドです。 ほとんど使用することはありません。 | 存在しない |
| パディング | IPv4ヘッダはヘッダ長フィールドの通り長さが 決まっているのでパディングというデータで 長さを調整します。 | 存在しない |
次にIPv6のヘッダフォーマットを見ていきます。

| フィールド | 説明 |
| バージョン | IPv6を示す「0110」(6)が入ります |
| トラフィッククラス | IPv4のサービスタイプ(ToS)に該当します。役割もほぼ同じでDSCPとECNで使用されます。 |
| フローラベル | アプリケーションのフローを制御するフィールドで同じ経路で転送するようにします。 |
| ペイロード長 | ヘッダを除いたパケット長を示します。 |
| 次ヘッダ | IPv4のプロトコルに該当します。役割もほぼ同じです。 IPv6には拡張ヘッダという機能がありそれを使用している場合は拡張ヘッダのタイプを示します。 |
| ホップリミット | IPv4のTTLに該当します。役割もほぼ同じです。 |
| 送信元IPアドレ 宛先IPアドレス | IPv6アドレスを格納します。128ビットのためサイズも大きくなっています。 |
IPv6はIPv4に比べてフィールドの数が減りシンプルな構成になっています。また各フィールドも名称を一新しています。
IPv4ヘッダは可変長でしたがIPv6ヘッダは40バイトの固定長となっており、ルータの処理の高速化につながっています。IPv6はルーティングに必要のないオプションを拡張ヘッダというフィールドに格納しておりカプセル化やルーティング、ホップバイホップオプション等オプションを使用するときは拡張ヘッダを使用します。
その他IPv4とIPv6の違う点
RIPng(RIP next generation)
IPv4で使用されているRIPv2をIPv6用に再定義したものです。
OSPFv3
IPv4で使用されているOSPFv2をIPv6用に再定義したものです。
EIGRP for IPv6
IPv4で使用されているEIGRPをIPv6用に再定義したものです。
ICMPv6
IPv4で使用されているICMPをIPv6用に再定義したものです。ICMPv6はICMPと比較して機能が増えておりIPアドレスの自動割り当てやIPv4のARPに相当する機能などが追加されおりIPv6においてとても重要なプロトコルになっています。
以下にICMPv6で重要なメッセージについて示します。
| タイプ番号 | 種類 | 説明 |
| 133 | Router Solicitation(RS) | IPv6アドレスの自動割り当てやゲートウェイなどを 取得するために使用される |
| 134 | Router Advertisement(RA) | RSに対する応答 |
| 136 | Neighbor Solicitation(NS) | IPv6のデータリンク層のアドレス解決に使用される。 IPv4のARPに相当。 |
| 137 | Neighbor Advertisement(NA) | NSに対する応答 |