マルチスパニングツリープロトコルの設定

MSTPの基本設定

1.MSTモードの有効化

MSTP を有効にします。RSTP も有効になります。
Switch(config)#spanning-tree mode mst

スパニング ツリー モードを変更すると、すべてのスパニング ツリー インスタンスが以前のモードで停止され、新しいモードで再起動されるため、トラフィックが中断される可能性があります。MSTP と PVST+ の両方、または MSTP と Rapid PVST+ の両方を同時に実行することはできません。

2.MST構成モードに入る

MST 設定モードに入ります。
Switch(config)#spanning-tree mst configuration

3.MSTリージョン名とバージョン番号を設定する

構成名を指定します。 名前 文字列の最大長は 32 文字で、大文字と小文字が区別されます。
Switch(config-mst)#name name

設定リビジョン番号を指定します。範囲は 0 ~ 65535 です。
Switch(config-mst)#revision version

4.VLANをMSTインスタンスにマッピングする

VLAN を MST インスタンスにマッピングします。
Switch(config-mst)#instance instance-id vlan vlan-range

コマンド内容
instance-id範囲は 0 ~ 4094 です。
vlan vlan-range範囲は 1 ~ 4094 です。VLAN 範囲を指定するにはハイフンを使用します。たとえば、 instance 1 vlan
1-63 は VLAN 1 ~ 63 を MST インスタンス 1 にマッピングします。VLAN シリーズを指定するには、カ
ンマを使用します。たとえば、 instance 1 vlan 10, 20, 30 は、VLAN 10、20、および 30 をMST インスタ
ンス 1にマップします。

2 台以上のスイッチを同じ MST リージョンに配置するには、それらのスイッチの VLAN とインスタンスのマッピング、設定リビジョン番号、および名前が同じである必要があります。

5.設定の確認

入力している設定に間違いがないか確認をしてMSTコンフィギュレーションモードを抜けます。
Switch(config-mst) # show pending
Switch(config-mst) # exit

6.各MSTインスタンスのルートブリッジの優先度を設定する(オプション)

各MSTインスタンスのルートブリッジを指定したい場合は、そのMSTインスタンスのプライオリティを設定します。低い数値がより高い優先度を持つため、ルートブリッジにしたいスイッチのプライオリティを低く設定します。

スイッチの優先順位を設定します 。
Switch(config)#spanning-tree mst instance-id priority priority

コマンド内容
instance-id単一のインスタンス、ハイフンで区切られたインスタンスの範囲、またはコンマで区切られた一連のインスタ
ンスを指定できます。範囲は 0 ~ 4094 です。
priority優先度 の範囲は 0 ~ 61440 で、4096 ずつ増加します。デフォルトは 32768 です。数値が低いほど、スイッチ
が ルートスイッチとして選択される 可能性が高くなります。優先度の値は、0、096、8192、12288、
16384、20480、24576、28672、32768、36864、40960、45056、49152、53248、57344、および
61440 です。許容される値はこれらだけです。

STP,RSTPと同様にコマンドで自動的にルートスイッチやセカンダリルートスイッチを設定することもできます。

スイッチをルート スイッチとして設定します 。
Switch(config)#spanning-tree mst instance-id root primary diameter net-diameter hello-time seconds]]

スイッチをセカンダリ ルート スイッチとして設定します 。
Switch(config)#spanning-tree mst instance-id root secondary diameter net-diameter hello-time seconds]]

コマンド内容
instance-id単一のインスタンス、ハイフンで区切られたインスタンスの範囲、またはコンマで区切られた一連
のインスタンスを指定できます。範囲は 0 ~ 4094 です。
diameter net-diameter任意の 2 つのエンド ステーション間の スイッチの最大数を指定します 。範囲は 2 ~ 7 です。この
キーワードは、MST インスタンス 0 で使用できます。(オプション) 
hello-time secondshello-time seconds には 、ルート スイッチによる設定メッセージの生成間隔を秒単位で指定しま
す。範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 2 です。(オプション)

設定例

リージョン123とリージョン456を作成します。それぞれインスタンスを2つ作成してインスタンスルートをSwitch3,Switch6に指定します。

Switch1,2,3で以下の設定を実施します。

Switch4,5,6で以下の設定を実施します。

Switch3,Switch6をルートスイッチ、Switch2,5をセカンダリルートスイッチに設定します。

show spanning-tree mst コマンドを使用することでそれぞれのインスタンスでのポートの状態やルートスイッチの情報を確認することが出来ます。

各インスタンスのポート状態の確認

インスタンス1(vlan10-20)ではSwitch1のGi0/2がブロッキングポートとなっています。

CISTルートの確認

Switch3でインスタンス0を確認すると、この機器がCISTルートであることを確認できます。

Switch3,Swirch6どちらもインスタンス0のPriorityは0に設定しているが、MACアドレスが低いSwitch3がCISTルートに選ばれています。

CISTリージョナルルートの確認

Switch6でインスタンス0を確認すると、この機器がリージョナルスイッチ(CISTリージョナルルート)であることを確認できます。

ポート優先度の設定

ポートの優先度を設定します。
Switch(config)#interface interface-id
Switch(config-if)#spanning-tree mst instance-id port-priority priority

コマンド内容
instance-id単一のインスタンス、ハイフンで区切られたインスタンスの範囲、またはコンマで区切られた一連のインス
タンスを指定できます。範囲は 0 ~ 4094 です。
priority0 ~ 240 で、16 ずつ増加します。デフォルトは 128 です。数値が小さいほど、優先度が高くなります。
優先度の値は、0、16、32、48、64、80、96、112、128、144、160、176、192、208、224、240 です。
その他の値はすべて拒否されます。

パスコストの設定

コストを設定します。
ループが発生した場合、MSTP はパス コストを使用して、転送状態にするインターフェイスを選択します。パス コストが低いほど、伝送速度が速くなります。
Switch(config)#interface interface-id
Switch(config-if)#spanning-tree mst instance-id cost cost

コマンド内容
instance-id単一のインスタンス、ハイフンで区切られたインスタンスの範囲、またはコンマで区切られた一連のインス
タンスを指定できます。範囲は 0 ~ 4094 です。
cost 範囲は 1 ~ 200000000 です。デフォルト値はインターフェイスのメディア速度から導出されます。

参考文献

Configuring Multiple Spanning-Tree Protocol