OSPF NSSA・トータリーNSSA

NSSA (Not-So-Stubby Area) とは

NSSAは、スタブエリアと外部ルートが必要なエリアの中間的な性質を持つエリアです。通常、スタブエリアは外部ルート(Type 5 LSA)を許可しませんが、NSSAは外部ルートを制限しつつ、エリア内のルーターが他のAS(自律システム)からのルートを取り扱うことができるようにしています。

特徴:

  • Type 5 LSA(外部ルート)を許可しない: NSSAでは他のエリアや外部ASからの外部ルート(Type 5 LSA)は許可されません。
  • Type 7 LSA(NSSA特有の外部ルート)を使用: エリア内のASBR(Autonomous System Boundary Router)は、外部ASから学習したルートをType 7 LSAとしてエリア内にアドバタイズできます。Type 7 LSAはABR(Area Border Router)でType 5 LSAに変換され、他のエリアに伝播されます。
  • デフォルトルートの提供はオプション: ABRは必要に応じて、NSSAにデフォルトルートを提供することができますが、必須ではありません。

トータリーNSSA (Totally NSSA) とは

トータリーNSSAは、NSSAのさらなる制限バージョンで、他のエリアからの集約ルート(Type 3 LSA)も制限します。これにより、エリア内のルーターは外部ASからのルートだけでなく、他のエリアからの詳細なルート情報も受け取らず、デフォルトルートのみで外部ネットワークにアクセスします。

特徴:

  • Type 5 LSA(外部ルート)とType 3 LSA(集約ルート)を制限: 他のエリアや外部ASからのルートはエリア内に伝えられません。
  • Type 7 LSAを使用: NSSAと同様に、エリア内のASBRは外部ルートをType 7 LSAとしてアドバタイズします。これらはABRでType 5 LSAに変換され、他のエリアに伝播されます。
  • デフォルトルートの提供: ABRはトータリーNSSAに対してデフォルトルートを提供し、外部ネットワークや他のエリアへのアクセスを可能にします。

NSSA/トータリーNSSAの概要図

NSSA、トータリーNSSAが受け取るLSAタイプの違いは以下のようになっています。
NSSAではASBRが生成したLSAタイプ5をデフォルトルートとしたLSAタイプ3として受け取り、NSSAでは上記に加え、ABRが生成したLSAタイプ3もデフォルトルートとして受信します。
スタブエリア、トータリースタブエリアにASBRが存在しているエリアがNSSA、トータリーNSSAとなります。

NSSA/トータリーNSSAの設定

NSSAの設定

NSSAを設定するには、次のコマンドを使用します。
Router(config)# router ospf 1
Router(config-router)# area 1 nssa

NSSA デフォルトルートの提供

NSSA内にデフォルトルートを提供するには、ABRにて次のコマンドを使用します。
Router(config-router)#area 1 nssa default-information originate

トータリーNSSA

トータリーNSSAを設定するには、次のコマンドを使用します。
Router(config)# router ospf 1
Router(config-router)# area 1 nssa no-summary

トータリーNSSAの設定はABRに対する設定のみとなります。(ほかのトータリーNSSAのルータはNSSAの設定が必要です。