OSPF スタブエリア・トータリースタブエリア

スタブエリア (Stub Area)

スタブエリアは、OSPFのエリア内で特定の種類のルート(特に外部ルート)を制限するエリアのことです。具体的には、外部AS(自律システム)からのルートがエリア内に流れ込まないようにし、代わりにデフォルトルートを提供します。

特徴:

  • 外部ルートの制限: スタブエリア内では、ASBR(Autonomous System Boundary Router)からの外部ルート(Type 5 LSA: External Link-State Advertisements)がアドバタイズされません。
  • Type 3 LSA(Summary LSA)は許可: 他のエリアからの集約された経路情報(Type 3 LSA)はアドバタイズされ、OSPFドメイン内のルート情報は受信できます。
  • デフォルトルートの追加: スタブエリアには、外部ネットワークにアクセスするためにABR(Area Border Router)がデフォルトルートを提供します(0.0.0.0)。

トータリースタブエリア (Totally Stubby Area)

トータリースタブエリアは、スタブエリアよりもさらに制限されたエリアで、外部ルートだけでなく、他のエリアからのすべてのルート(Type 3 LSA: Summary LSA)もアドバタイズされません。これにより、エリア内のルーターはデフォルトルートだけを使用して外部のネットワークにアクセスします。

特徴:

  • Type 3 LSAとType 5 LSAを制限: 他のエリアからの集約された経路情報(Type 3 LSA)と外部ルート(Type 5 LSA)はアドバタイズされません。
  • デフォルトルートの提供: トータリースタブエリアには、ABRがデフォルトルートを提供し、他のネットワークへの接続を担保します。

スタブエリア/トータリースタブエリアの概要図

スタブエリア、トータリースタブエリアが受け取るLSAタイプの違いは以下のようになっています。

標準エリアでは外部エリアのLSAタイプ3や外部ルートのLSAタイプ5もそのまま受信します。スタブエリアではASBRが生成したLSAタイプ5をデフォルトルートとしたLSAタイプ3として受け取り、トータリースタブエリアでは上記に加え、ABRが生成したLSAタイプ3もデフォルトルートとして受信します。

 

スタブエリア/トータリースタブエリアの設定

スタブエリアの設定

スタブエリアを設定するには、次のコマンドを使用します。
Router(config)# router ospf 1
Router(config-router)# area 1 stub

トータリースタブエリアの設定

トータリースタブエリアを設定するには、ABR側で次のコマンドを使用します。
Router(config)# router ospf 1
Router(config-router)# area 1 stub no-summary