OSPF 仮想リンク

仮想リンクの概要

OSPFの仮想リンク(Virtual Link)は、OSPFネットワーク内で特定の条件下においてエリア間の接続を仮想的に確立するためのメカニズムです。具体的には、以下のような状況で仮想リンクが使用されます。

  1. バックボーンエリア(エリア0)の連続性を確保するため
    • OSPFでは、全てのエリアがバックボーンエリア(エリア0)に直接接続されている必要があります。バックボーンエリアが非連続(ディスコンティグラス)になると、正常なルーティングができなくなる可能性があります。このような場合に、仮想リンクを使用して、バックボーンエリアの非連続部分を仮想的に接続することができます。
  2. 非バックボーンエリアをバックボーンエリアに接続するため
    • 新しいエリアを追加する際に、直接エリア0に接続できない場合があります。例えば、エリア1がエリア0に接続されていて、新たに追加したエリア2がエリア1にしか接続されていない場合、エリア2とエリア0の間に仮想リンクを設定して接続を確立します。

仮想リンクの設定

基本構文

仮想リンクを設定するためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 仮想リンクは、共通のエリア(通常は非バックボーンエリア)を介して設定されます。このエリアをトランジットエリアと呼びます。
  • 仮想リンクはエリア境界ルータ(ABR: Area Border Router)間で設定されます。

以下のコマンドで設定します。
Router(config)# router ospf procces-id
Router(config-router)# area area-id virtual-link router-id

設定例

現在エリア0の接続が出来ていないエリア2のR1はエリア1やエリア0のルート情報を受信できていない状態です。

仮想リンクの設定

ABRであるR2とR4で仮想リンクの設定をします。

仮想リンク設定後の動作確認

仮想リンクがアップしたことを示すログが流れ、R1でエリア1、エリア0のルート情報を受信することが出来るようになりました。

参考文献

仮想リンク環境でのOSPF接続の設定