EtherChannel 設定の注意点
EtherChannelの設定において、数多くの注意する点があります。違反するとネットワークループやその他の問題が発生する可能性があります。
EtherChannel 基本設定の注意点
- 設定数制限
- スイッチ/スイッチスタックに48個を超えるEtherChannelを設定しない。
- PAgP EtherChannelには最大8つのポート、LACP EtherChannelには最大16ポート(8つアクティブ、8つスタンバイ)を使用。
- ポート設定
- すべてのポートは同じ速度とデュプレックスモードで動作。
- すべてのポートを有効にし、無効なポートはリンク障害として扱う。
- グループ設定
- 最初に追加されたポートの設定に従う。
- 設定変更はグループ内のすべてのポートに適用。
- 設定変更には、許可VLANリスト、スパニングツリーパスコスト、スパニングツリーポート優先度、スパニングツリーポートファースト設定が含まれる。
- 注意事項
- ポートを複数のEtherChannelグループのメンバーにしない。
- PAgPとLACPを混在させない。
- SPAN宛先ポート、プライベートVLANポート、IEEE 802.1xポートとして設定しない。
- dot1x system-auth-controlを有効にする前にEtherChannel設定を削除。
- リンクステートトラッキングを有効にしない。
- クロススタックEtherChannel
- LACP用に設定するか、channel-groupコマンドを使用して手動で設定。
- スタックがパーティション化されるとループや転送問題が発生する可能性がある。
レイヤー 2 EtherChannel 設定の注意点
レイヤ2 EtherChannelを設定する際のガイドラインは以下の通りです。
- ポート設定
- 全てのポートを同じVLANに割り当てるか、トランクとして設定する。
- 異なるネイティブVLANを持つポートはEtherChannelを形成できない。
- トランク設定
- 全てのトランクポートで同じトランキングモード(ISLまたはIEEE 802.1Q)を使用する。
- トランクモードが一致しないと予期しない結果が生じる可能性がある。
- VLAN許容範囲
- 全てのポートで同じ許容VLAN範囲を設定する。
- 許容VLAN範囲が異なる場合、PAgPのautoモードまたはdesiredモードでもEtherChannelを形成しない。
- スパニングツリーパスコスト
- 異なるスパニングツリーパスコストを持つポートも互換性があればEtherChannelを形成できる。
レイヤー 3 EtherChannel 設定の注意点
レイヤ 3 EtherChannel の場合、レイヤ 3 アドレスをチャネル内の物理ポートではなく、ポートチャネル論理インターフェイスに割り当てます。
レイヤー 2 EtherChannel の設定
レイヤ 2 EtherChannel を設定するには、 channel-group コマンドを使用してポートをチャネル グループに割り当てます 。このコマンドは、ポート チャネル論理インターフェイスを自動的に作成します。
基本構文
1.channel-groupの設定
物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
Switch(config)#interface interface-id
PAgP EtherChannel の場合、同じグループに同じタイプと速度のポートを最大 8 つ設定できます。LACP EtherChannel の場合、同じタイプのイーサネット ポートを最大 16 個設定できます。最大 8 つのポートをアクティブにでき、最大 8 つのポートをスタンバイ モードにできます。
ポートをチャネル グループに割り当て、PAgP モードまたは LACP モードを指定します。
channel-group-number の 範囲は 1 ~ 48 です。
Switch(config-if)#channel-group channel-group-number mode {auto [non-silent ] | desirable [non-silent ] | on } | { active | passive }
mode には 、次のいずれかのキーワードを選択します。
| コマンド | 使用できる モード | 内容 |
|---|---|---|
| auto | PAgP | PAgP デバイスが検出された場合にのみ PAgP を有効にします。ポートをパッシブ ネゴシエーショ ン状態にします。この状態では、ポートは受信した PAgP パケットに応答しますが、PAgP パケッ トネゴシエーションは開始しません。このキーワードは、EtherChannel メンバーがスイッチ スタ ック内の 異なるスイッチからのものである場合はサポートされません 。 |
| desirable | PAgP | PAgP を無条件に有効にします。ポートをアクティブ ネゴシエーション状態にします。この状態で は、ポートは PAgP パケットを送信して他のポートとのネゴシエーションを開始します。 このキ ーワードはEtherChannelメンバーがスイッチ スタック 内の 異なるスイッチからのものである場 合はサポートされません 。 |
| on | – | PAgP または LACP を使用せずにポートを強制的にチャネル化します。on モードでは onモードの ポート グループが on モードの別のポート グループに接続されている 場合にのみ、EtherChannel が存在します 。 |
| non-silent | PAgP | (オプション) スイッチがPAgP 対応のパートナーに接続されている場合、 ポートが autoまたは desirableモード のときに、スイッチポートを nonsilent 動作に設定します。 non-silent を指定しないと、silentが 想定されます。silent 設定は、ファイル サーバまたはパケット アナライザへの接続用です。この 設定により、PAgP が動作し、ポートがチャネル グループに接続され、ポートが送信に使用され ます。 |
| active | LACP | LACP デバイスが検出された場合にのみ LACP を有効にします。ポートはアクティブ ネゴシエーシ ョン状態になり、LACP パケットを送信して他のポートとのネゴシエーションを開始します。 |
| passive | LACP | ポートで LACP を有効にし、ポートをパッシブ ネゴシエーション状態にします。この状態では、 ポートは受信した LACP パケットに応答しますが、LACP パケット ネゴシエーションは開始しま せん。 |
2.ポートチャネルインターフェースの設定
ポートチャネル論理インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
Switch(config)#interface port-channel port-channel-number
アクセスポートの場合は、以下コマンドを使用します。
Switch(config-if)#switchport mode access
Switch(config-if)#switchport access vlan vlan-id
トランクポートの場合は、以下コマンドを使用します。
Switch(config-if)#switchport trunk encapsulation {isl | dot1q | negotiate }
Switch(config-if)#switchport mode trunk
Switch(config-if)#switchport trunk allowed vlan {add | all | except | remove } vlan-list
ポートのVLANの割り当てコマンドの詳細こちらを参照ください。
設定例
1.channel-groupの設定
GigabitEthernet1/0/1 – 2をEtherChannelに含めるインターフェースの範囲を指定します。モードはPAgPのdesirableモードを設定します。
Switch(config)# interface range GigabitEthernet1/0/1 – 2
Switch(config-if-range)# channel-group 1 mode desirable
Switch(config-if-range)# exit
2.ポートチャネルインターフェースの設定
ポートチャネルインターフェースの設定をします。
Switch(config)# interface Port-channel1
Switch(config-if)# switchport mode trunk
Switch(config-if)# switchport trunk allowed vlan 10,20
Switch(config-if)# exit
レイヤー 3 EtherChannel の設定
基本構文
1.channel-groupの設定
物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
Switch(config)#interface interface-id
物理ポートに IP アドレスが割り当てられていないことを確認します。
Switch(config-if)#no ip address
ポートをレイヤー 3 モードにします。
Switch(config-if)#no switchport
ポートをチャネル グループに割り当て、PAgP モードまたは LACP モードを指定します。
mode には 、レイヤー 2 EtherChannel の設定に記載したいずれかの6つキーワードを選択します。
Switch(config-if)#channel-group channel-group-number mode { auto [ non-silent ] | desirable [ non-silent ] | on } | { active | passive }
| コマンド | 使用できる モード | 内容 |
|---|---|---|
| auto | PAgP | PAgP デバイスが検出された場合にのみ PAgP を有効にします。ポートをパッシブ ネゴシエーショ ン状態にします。この状態では、ポートは受信した PAgP パケットに応答しますが、PAgP パケッ トネゴシエーションは開始しません。このキーワードは、EtherChannel メンバーがスイッチ スタ ック内の 異なるスイッチからのものである場合はサポートされません 。 |
| desirable | PAgP | PAgP を無条件に有効にします。ポートをアクティブ ネゴシエーション状態にします。この状態で は、ポートは PAgP パケットを送信して他のポートとのネゴシエーションを開始します。 このキ ーワードはEtherChannelメンバーがスイッチ スタック 内の 異なるスイッチからのものである場 合はサポートされません 。 |
| on | – | PAgP または LACP を使用せずにポートを強制的にチャネル化します。on モードでは onモードの ポート グループが on モードの別のポート グループに接続されている 場合にのみ、EtherChannel が存在します 。 |
| non-silent | PAgP | (オプション) スイッチがPAgP 対応のパートナーに接続されている場合、 ポートが autoまたは desirableモード のときに、スイッチポートを nonsilent 動作に設定します。 non-silent を指定しないと、silentが 想定されます。silent 設定は、ファイル サーバまたはパケット アナライザへの接続用です。この 設定により、PAgP が動作し、ポートがチャネル グループに接続され、ポートが送信に使用され ます。 |
| active | LACP | LACP デバイスが検出された場合にのみ LACP を有効にします。ポートはアクティブ ネゴシエーシ ョン状態になり、LACP パケットを送信して他のポートとのネゴシエーションを開始します。 |
| passive | LACP | ポートで LACP を有効にし、ポートをパッシブ ネゴシエーション状態にします。この状態では、 ポートは受信した LACP パケットに応答しますが、LACP パケット ネゴシエーションは開始しま せん。 |
2.ポートチャネル論理インターフェイスの設定
ポートチャネル論理インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
Switch(config)#interface port-channel port-channel-number
インターフェイスをレイヤー 3 モードにします。
Switch(config-if)#no switchport
EtherChannel に IP アドレスとサブネット マスクを割り当てます。
Switch(config-if)#ip address ip-address mask
設定例
1.channel-groupの設定
GigabitEthernet1/0/1 – 2をEtherChannelに含めるインターフェースの範囲を指定します。モードはLACPのactiveモードを設定します。
Switch(config)# interface range GigabitEthernet1/0/1 – 2
Switch(config-if-range)# no switchport
Switch(config-if-range)# channel-group 1 mode active
Switch(config-if-range)# exit
2.ポートチャネル論理インターフェイスの設定
ポートチャネル1をレイヤ3に設定して、IPアドレス192.168.1.1を設定します。
Switch(config)# interface Port-channel1
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
Switch(config-if)# exit
LACP ポートチャネル スタンドアロン無効化の設定
EtherChannelインターフェースのスタンドアロンモード(単独運用モード)を無効にする設定です。この設定は、EtherChannelに属するメンバーインターフェースが失われた場合に、残りのインターフェースを個別に使用することを防ぎます。
基本構文
設定するポート チャネル インターフェイスを選択します。
Switch(config)#interface port-channel channel-group
ポートチャネル インターフェイスのスタンドアロン モードを無効にします。
Switch(config-if)#port-channel standalone-disable