STP PortFast,UplinkFast,BackboneFast(ポートファスト、アップリンクファスト、バックボーンファスト)

ポートファストとは

PortFast は、リスニング状態と学習状態をバイパスして、アクセス ポートまたはトランク ポートとして設定されたインターフェイスをブロッキング状態から転送状態に即座に移行します。

この機能は、特にエンドデバイス(パソコンやプリンタなど)が接続されるポートで有効です。ポートファストは、ポートを即座に「フォワーディング」状態に移行させ、ネットワークの収束時間を短縮し、デバイスの起動時や接続時の待機時間を削減します。

ポートファストは、スイッチ間の接続(トランクポート)や、ネットワークループを形成する可能性のあるポートには適用してはいけません。これらのポートにポートファストを設定すると、ネットワークループを検出できず、ネットワーク全体に深刻な影響を与える可能性があります。

ポートファストの設定

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードに入ります。
Switch(config)#interface interface-id

単一のワークステーションまたはサーバーに接続されたアクセス ポートで PortFast を有効にします。trunk キーワードを指定すると 、トランク ポートで PortFast を有効にできます。
Switch(config-if)#spanning-tree portfast [trunk ]

アップリンクファスト

リンクまたはスイッチに障害が発生した場合、またはスパニング ツリーが UplinkFast を有効にして再設定された場合は、新しいルート ポートの選択を高速化できます。ルート ポートは、通常のスパニング ツリー手順の場合のように、リスニング状態とラーニング状態を経由せずに、すぐに転送状態に移行します。

アップリンクファストの設定

アップリンクファストの有効化

UplinkFast を有効にします。このコマンドを入力すると、すべての非スタック ポート インターフェイスでも CSUF が有効になります。
Switch(config)#spanning-tree uplinkfast [max-update-rate pkts-per-second]

コマンド内容
pkts-per-second範囲は 0 ~ 32000 パケット/秒です。デフォルトは 150 です。
レートを 0 に設定すると、ステーション学習フレームは生成されず、接続が失われた後にスパニングツリ
ートポロジが収束する速度が遅くなります。

RSTPでは、アップリンクファストのような収束時間を短縮する機能がプロトコルの一部として標準で実装されているため、RSTPの環境でアップリンクファストを有効にする必要はありません。

クロススタック アップリンクファースト

クロススタック UplinkFast (CSUF) は、スイッチ スタック全体で高速スパニング ツリー遷移 (通常のネットワーク状況では 1 秒未満の高速コンバージェンス) を提供します。高速遷移中は、一時的なスパニング ツリー ループやバックボーンへの接続の損失を引き起こすことなく、スイッチ スタック上の代替冗長リンクが転送状態になります。この機能を使用すると、一部の構成で冗長性と復元力のあるネットワークを実現できます。UplinkFast 機能を有効にすると、CSUF が自動的に有効になります。

バックボーンファスト

BackboneFast は、スパニングツリーにおけるバックボーンの間接的な障害を迅速に検出し、対応する技術です。これはUplinkFastを補完する機能で、主に以下のように動作します。

  • 障害検出: スイッチが指定ポートからの下位BPDUを受信すると、他のスイッチがルートへのパスを失ったことを示す信号とみなし、代替パスを探します。
  • タイマーの最適化: 最大エージングタイマーを調整して、スイッチが受信したプロトコル情報の保存期間を制御します。
  • RLQ 要求: スイッチは代替パスがあるかどうかを確認するために、RLQ(ルートリンククエリー)要求を送信し、ネットワーク内の他のスイッチからの応答を待ちます。
  • 応答処理: スタックメンバーがRLQ応答を受信すると、その応答を適切に転送します。
  • インターフェイス状態: 代替パスがまだ存在する場合、下位BPDUを受信したインターフェイスの最大エージングタイムを期限切れにして、インターフェイスをフォワーディング状態に移行させます。

BackboneFast は、ネットワークの冗長性と安定性を向上させるために使用されます。

バックボーンファストの設定

バックボーンファストの有効化

BackboneFast を有効にします。
Switch(config)#spanning-tree backbonefast

RSTP(IEEE 802.1w)は、STPの高速版として設計されており、そのプロトコル設計自体に高速収束メカニズムが組み込まれているため設定は不要です。